夫が仕事から帰ってきた。
思い通りにならないことがあったらしく、疲れて、とげとげしい。
急に、私に「どうおもう?」と圧迫面接のような質問をしてくる。
1分前に言われたことを、どうおもうって言われても、とわたしはええと、、、と答えを探す。
そうだ、このパターンだったんだ。
夫が求める「正しい答え」を探して、機嫌よくなってもらいたいと思っていた。本当に自分がどうおもうかということを言えば、機嫌が悪くなる可能性が高い。荒々しい負のエネルギーを撒き散らされるのは本当に疲れるから、対峙せず、やり過ごすために、彼の気分が良くなるような、一言を必死で探す。
なにかを答えないと、さらに機嫌が悪くなるので、なんとか言葉にしてみる。そして確実に、夫はそれを否定する。断固として否定する。自分がいかに正しいかを証明するためにわーっと大声で話し出す。
いろいろと、ストレスも溜まっているんだろうな。わたしは働きもせず、家でのんびりさせてもらっているんだから、少しくらい聞いてあげなくては。
それが今までのパターンだった。
今日は、違った。
わたしは、無視した。今までの模範解答をやめて、すぱっと、わたしはこう思うと伝えた。面食らって、しばらく無言になる夫。
その後、しばらく私の話しかけにも無視して、殻に閉じこもっていた。
好きにしろ。そうつぶやいて、ぐっと丹田に力を入れて、自分のすることをする。
自分は天地とつながっていることを思い出す。
負けない。
それでも、それから連想してしまった、結婚当初のモラハラと、死んでしまいたいという気持ちがフラッシュバックのように襲いかかってきた。死んで思い知らせてやりたい。わたしがどんなに苦しんでいるかを。後悔して、社会的にも妻を殺した男として、破滅してしまえ。
あのころの気持ちが戻ってきた。
死にたい。
そのとき、不意にツインを思い出した。わたしが今死んでしまったら、彼はどうなるの?
やっと戻ってきた人生の宝物を、いきなり失ったら彼はどうなってしまうの。
わたしの友人から、わたしが他界したことを、何ヶ月か後に知らされたら?
深呼吸する。ツインの手の温かさを思い出す。抱きしめられて寄せた頬を思い出す。
負けない。
逃げない。
生きる。あなたのために。
ランナーだったわたしは、人生の課題からも真実からも逃げていたのかもしれない。
もうランナーではない。逃げないと決めた時、現実にいまここにある問題からも逃げない自分に出会えた。
その後、夫はうってかわって、かわいらしい笑顔で、将来のことを語り始めた。わたしは幻影を見たのかもしれないが、今日、確実にひとつの魔をつぶした気がしている。
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